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日の名残り(原題:The Remains of the Day)

監督:ジェームズ・アイヴォリー
脚本:ルース・プラワー・ジャブヴァーラ
出演:アンソニー・ホプキンス / エマ・トンプソン

カズオ・イシグロの原作を3/4ほど読んだところで、通信レンタル屋がDVDを送ってきたので映画を見た。原作が好きな場合は往々にして映画化されたものが好きになれない場合が多い。これも初めのほうは、自分のイメージとの違いとをいちいち確認してしまって、もしかしたら見通すのは辛いかも…と思った。しかし、原作のポイントを上手く抑えて、映像としての見せ場を追加し、個人的には原作ではあまり感じ取られなかった先人の戦争に対する過ち、などが2時間に収められている。何も起こらないといえば、何も起こらない。激動の時代だったはずなのに、主人公の生活は平穏そのもの。特典映像の関係者のコメントが結構主人公に対して辛らつだったりする。確かに彼は無責任と言える。映画を見て、その後最後まで原作を読み、また再び読み返していると主人公の色んな面が見えてくる。ただ美しいとか、ただ立派なプロフェッショナルだとかで片付かない話だと気付かされた。思いは心の中でどんどん増殖していく。

主人公は死ぬ間際に何を考えるだろう?と想像してみる。彼女に思いを伝えることがなかったことを後悔するのか?死ぬ間際でも彼はそれに気付かない気もするし、激しく後悔するような気もする。なぜなら、再会のチャンスさえ、彼は本心を言わなかったから。

特典映像には、原作者のカズオ・イシグロさんも出ているのだが、とても梅沢登美男に似ていてびっくりした。
参考写真:上=梅沢登美男 下=カズオ・イシグロ
 

カズオさんも女形が似合うのかも!?