「ヤング≒アダルト」

(原題:Young Adult)2011年

最初は切り込み口がちょっとずれていてセリフもおもしろくて、さすが処女作がアカデミー脚本賞取ったディアブロ・コーディだと見ていたのだが…
シャーリーズ・セロン演じる主人公は、高校生の時は勝ち組女子で田舎を出て現在は都会でライターをして暮らしている。ライターといっても、本に著作者として名前が載らないゴーストライター。確かに、絶対勝ち組だったと思わせるルックス。超美人。だからむしろゴーストライターをしているほうでなく、華々しく著作者として顔を出しているが実はゴーストライターを使っているというほうがしっくりくる。
田舎に帰って浮きまくる哀愁は伝わるのだけど、結局、イケてないオタクを慰み者にして、そのやはりイケてない妹から女神扱いされて「これでいいのだ!」とばかり成長せずに都会に戻る。
イケてない兄妹と心を通じ合えた部分もあるのにちり紙のように捨てて元の生活に戻るのは、本当になにがいいたいのかさっぱりわからない。
シャーリーズ・セロンのように超美人が主人公だったのがダメだったのか?もっと微妙美人だったらまた違う感じに思えたのであろうか?
アカデミー賞を取った「ジュノ」もそういえば、子供を産んで人に渡すというすごくヘビーなことなのに、そこには軽い扱いだった。しかも、その子供の父親とハッピーエンドっぽく終わるところは、それだったら子供育てればいいんじゃないの?将来、手放したことを後悔するんじゃないんだろうか?と疑問が残った。そんなに割り切れるものかと。
そして、ポップカルチャーに精通している人らしく、この映画ではティーンエイジファンクラブのコンセプトという曲がキーポイントになってるんだけど、それがわからなくて淋しかった。きっと、歌詞も含まれるし、このスコットランド出身のバンドがアメリカでどういう風に受け止められていたか?というのも含まれる。私は名前を聞いたことがあるという程度の知識だけど、カレッジチャートで人気的な感じだったと思う。想像だけど、音楽に詳しいと自称する大学生の男の子が好んで聞くという感じ。だから、彼から教えてもらったor彼がよく聞いていた。くだらないヒットチャートの音楽しか聞かない男と違って彼はクールな音楽をよく知っている…みたいな感じで余計に甘酸っぱい思い出に刻まれる。

好きなタイプの音楽だけど、最初のヘタレ具合がすごくて続けて聞くのは体調のいいときしか無理。

ふと思ったけれど、サラ・ジェシカ・パーカーがこの主人公だったらもっと説得力があったかも。田舎では勝ち組プロムクイーンだったけど、都会に出たら大したことなくてゴーストライターにしかなれなかったと。それで、ずっと自分が美人で田舎者とは違うすごい人と勘違いしたまま終わっても笑えたのではなかろうか。

ビフォアー セックス・アンド・シティのサラ・ジェシ*1

ヤング≒アダルト [DVD]

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*1:日本版はVHSしか売ってない